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建設資材廃棄物の発生量標準値と計算手順2026

木材と道具を扱う職人の手元

公開: 2026-10-19 / 更新: 2026-10-19 ・ 読了 約4分

この記事の要点

  • 発生量標準値は構造・工事種別ごとの原単位で、新築と解体で数倍〜十数倍差が出る
  • 計算は延床面積や工事金額×原単位で概算し品目ごとに按分する手順が基本
  • 解体に新築用の原単位を流用すると処理費用の見積もりが大きく外れることがある

結論:発生量標準値は工事種別ごとの「原単位」で示され、同じ建替工事でも構造によって数倍の差が出る

建設資材廃棄物の発生量標準値とは、建物の延床面積や工事金額あたりに発生する廃棄物量をあらかじめ推計するための原単位のことです。木造・鉄骨造・RC造など構造種別や新築・解体の別によって数値が大きく異なり、同じ延床面積でも解体工事の発生量は新築工事の数倍から十数倍になるケースがあります。本記事では公的機関が公表している考え方をもとに、数値の目安と実務での使い方、見積もり時に起こりやすい失敗を整理します。

発生量標準値とは何か

発生量標準値(原単位)は、工事の規模や種別から廃棄物量を事前に推計するために使われる換算係数です。実際の搬出量を計量するのが理想ですが、工事着手前の見積もり段階や、産業廃棄物管理票(マニフェスト)の整合性チェックの参考値として使われることが多くあります。

代表的な整理の仕方は次の2通りです。

どちらの単位を使うかは発注者や自治体の様式によって異なるため、見積書や実績報告のフォーマットを確認してから計算する必要があります。

構造別・工事別で見た数値の幅

木造住宅の新築工事では、延床面積1平方メートルあたりおおむね0.03〜0.08トン程度の廃棄物が発生するとされる整理がよく見られます。一方、木造住宅の解体工事になると同じ面積あたりで0.5〜1.2トン程度まで跳ね上がる場合があり、新築と解体では一桁近く差が出ることも珍しくありません。

鉄骨造・RC造は構造体の質量自体が大きいため、解体時の発生量(がれき類を含む)はさらに大きくなる傾向があります。ただし建物の仕様、内装材の種類、地下階の有無などによって数値の幅は大きく、ある現場の実績値をそのまま別現場に当てはめると見積もりが外れる原因になります。

複数の工事実績を比較する際は、以下の条件をそろえてから数値を比較することが重要です。

木材を測って作業の準備をする手元
木材を測って作業の準備をする手元 /イメージ画像

計算手順の一例

  1. 対象工事の延床面積または工事金額を確定する
  2. 構造種別・工事種別に対応する原単位(発生量標準値)を選ぶ
  3. 延床面積(または金額)×原単位で概算発生量を算出する
  4. 混合廃棄物・木くず・コンクリートがらなど品目ごとに按分する
  5. 実際の搬出実績(マニフェスト集計)と突き合わせて差異を確認する

品目ごとの按分比率も工事内容によって変動するため、1回の計算で終わらせず、工事完了後に実績値で検証して次回の見積もり精度を上げていく運用が現実的です。

見積もりで起こりやすい失敗

解体工事の見積もりで新築工事向けの原単位を流用してしまい、廃棄物処理費用を大幅に過小に見積もるというケースがあります。処理費用は中間処理・最終処分の単価にも左右されるため、発生量の見積もりが外れるとそのまま処理費用全体のずれにつながります。

また、内装解体(スケルトン工事)を含むかどうかで発生量原単位が大きく変わるにもかかわらず、工事範囲の確認を省略して概算を出してしまうケースもあります。見積もり依頼時には、どこまでの撤去範囲を前提にした数値なのかを発注側・施工側の双方で言語化しておくことが望ましいといえます。

公表資料を確認する際の注意点

建設系廃棄物の統計や調査方法については、環境省が建設リサイクルや産業廃棄物の実態調査に関する資料を公表しています。また工事費用や資材価格の動向を併せて確認したい場合は、国土交通省の建設関連統計も参考になります。これらの資料は調査年度や対象工事の母集団によって数値の算出方法が異なるため、自社の工事条件と前提条件が一致しているかを必ず確認したうえで利用してください。発生量標準値を根拠に処理費用の契約条件や行政への届出内容を最終決定する場合は、数値の解釈について専門家や所管窓口に確認することをおすすめします。

実務での活用の仕方

発生量標準値は、あくまで「事前の概算」を立てるための道具です。工事ごとの実績値を蓄積し、自社の過去案件データと公表されている原単位を突き合わせていくことで、見積もり精度は徐々に高まっていきます。逆に、公表値を一度だけ参照して終わりにしてしまうと、資材価格や処分費用が変動した際に見積もりとのずれに気づきにくくなります。廃棄物処理費用や資材価格の情報は年度ごとに見直されることが多いため、更新時期をあらかじめ決めておき、定期的に最新の公表資料を確認する運用にしておくと安心です。

よくある質問

Q. 発生量標準値はどこで確認できますか
A. 環境省や国土交通省が公表している建設リサイクルや産業廃棄物関連の統計資料が参考になります。ただし調査年度や対象工事の条件が自社案件と一致しているか確認してから使う必要があります。
Q. 新築工事と解体工事で原単位はどのくらい違いますか
A. 木造住宅の場合、新築は延床面積1平方メートルあたりおおむね0.03〜0.08トン程度、解体は0.5〜1.2トン程度とされる整理が見られ、工事種別によって大きな差があります。
Q. 見積もり段階で発生量を間違えるとどうなりますか
A. 廃棄物処理費用は中間処理・最終処分の単価と連動するため、発生量の見積もりが外れるとそのまま処理費用全体の見積もり誤差につながるケースがあります。
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